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C型肝炎HCV
C型肝炎
C型肝炎とは
C型肝炎とはC型肝炎ウイルス(HCV)が、血液や体液を介して感染する肝臓の病気です。HCVに感染すると約70%の人が持続感染者となり、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進行する場合があります。現在日本では約100万人程度のHCV感染者がいると考えられています。その中には自覚症状がなく、感染がわかっていない人や、知りながらも通院されていない人が多いのが現状です。慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の約60%がHCV感染者であり、抗ウイルス療法が進歩した現在においても、未だに年間2万5千人が肝がんにより亡くなっています。C型肝炎はB型肝炎のようにワクチンで予防することができません。
症状と感染部位
慢性肝炎が肝硬変に進行すると、手掌紅斑といって手のひらが赤くなってきたり、全身に黄疸の症状が出現したり、むくみが出たり、おなかに水がたまる腹水によって妊婦さんのようにお腹が膨らんだりすることがあります。
また、鼻血などが出やすくなったり、出血が止まりにくくなったりする症状が見られることがあります。
さらに肝がんが進行すると腹痛や発熱などの症状が見られることがあります。
放置しておくとどうなる?
感染しても自覚症状が現れにくいため、感染に気がつかないことが多く、放置すると本人が気づかないうちに慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する場合があります。
肝臓は「沈黙の臓器」ともいわれ、肝炎になっても自覚症状はほとんどありません。そのため、気づかないままおよそ20~30年で肝がんへと病気が進んでいきます。
感染ルートと潜伏期間
HCVは感染者の血液を介して感染します。感染している人の血液を用いた輸血や血液製剤、汚染された注射器や注射針による医療行為、覚醒剤を打つ注射器の使い回し、刺青、ピアスなどが主な感染ルートです。
母子感染や性交渉の確率は低いとされていますが、性行為やオーラル、肛門性交などあらゆる性行為で感染のリスクがあります。
一方、他人の血液に直接触れることがなければ、家庭や集団生活での感染のおそれはほとんどありませんし、握手や抱擁、食器の共用や入浴での感染はありません。
C型肝炎の潜伏期間は2週間~6ヶ月間ですが、感染者のおよそ80%は初期感染後に症状が全く現れません。
検査方法と検査ができる時期
検査方法
血液検査
検査時期
即日検査感染機会か6~8週間経過してから検査可能です。
PCR法感染機会から24日以上経過してから検査可能です。
即日検査と精密検査の違い
※料金表は横スクロールでご覧になれます
検査方法 | 検査可能時期 | 結果が出るまでの時間 | 保険(税込) | 自費(税込) |
---|---|---|---|---|
抗原検査(即日) | 感染の機会から6~8週間後 | 翌日 | 約2,000円 | 約2,000円 |
精密検査(NAT) | 感染の機会から6~8週間後 | 3~5日後 | 約2,500円 | ー |
治療方法・治療後の経過
治癒の判定
治療方法
当院では検査のみ実施します。治療に関しては、他の医療機関をご紹介します。
予防方法
コンドームの使用
コンドームにより粘膜接触を回避できるため、性感染症のすべてを予防することはできませんが、コンドームの使用は感染リスクを低下させます。性行為だけでなく、性交類似行為も含む性的接触時にはコンドームを必ず使用することで感染を予防できます。
血液が付着する日用品は共用しない
歯ブラシ、カミソリなど他人の血液が付いている可能性があるので、他人と共有して使用しないようにしましょう。
また、外傷、皮膚炎、鼻血、月経などで出血した時など、他の人の血液に触る時は、必ずゴム手袋を着けましょう。
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