ヘルペスHerpes

ヘルペス

  • ヘルペスとは
  • 症状と感染部位
  • 放置しておくとどうなる?
  • 感染ルートと潜伏期間
  • 検査方法と検査ができる時期
  • 治療方法・治療後の経過・治癒の判定
  • 予防方法
  • ヘルペスとは

    ヘルペスとは頭部の神経に潜伏する「単純ヘルペス1型(HSV-1)」と、でん部周辺の神経に潜伏する「単純ヘルペス2型(HSV-2)」があり、主に1型は口唇ヘルペスに、2型は性器ヘルペスになります。
    ヘルペスウィルスは一度ヒトに感染すると、体内で身を潜めて半永久的に身体の中に住み続け、何らかの原因で免疫が低下した時に、潜伏感染状態から再活性化して神経節から皮膚へ移動して病変を引き起こします。
    保菌者との性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)、キスなど、粘膜接触することにより感染し、感染すると、水ぶくれや赤いブツブツが現れます。場合によっては強い痛みを伴うこともあります。
    また、オーラルセックスにより口唇ヘルペス(1型)が性器に感染して発症させることもあるので、口唇ヘルペスを発症している場合は、オーラルセックスは避けましょう。

    症状と感染部位

    急性型

    感染機会から2~21日後に外陰部の不快感、かゆみなどの前駆症状の後、発熱、全身倦怠感、所属リンパ節の腫脹、急激に小さな水疱が多数出現し、つぶれて癒合した後は潰瘍になって強い痛みを生じます。
    無治療でも自然軽快しますが、治癒するまでに2~4週間近くかかります。

    男性の場合

    陰茎包皮、冠状溝、亀頭

    女性の場合

    外陰部や子宮頸部

    ※女性は痛みが強く、排尿困難や歩行困難になることがあり、重症になると入院して点滴治療が必要になります。

    再発型

    疲労、飲酒、ストレスなどで免疫が低下した時に、潜伏感染していたHSVの再活性化によって症状が現れます。
    急性型に比べて症状も軽度で、1週間以内に治癒することが多いです。再発の回数は月に2~3回から年に1~2回と様々です。

    誘発型

    過去に感染したが、その時は無症状で、免疫低下を機にウィルスが活性化し、初めて症状が出るケースで症状は軽いものが多いです。

    放置しておくとどうなる?

    性器ヘルペスは放置しても基本的に自然に治ります。
    性器に痛みや排尿痛を伴う水疱や潰瘍の再発を繰り返すこともありますので、一度受診されることをおすすめします。

    感染ルートと潜伏期間

    ヘルペスは保菌者との性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)、キスなど、粘膜接触することにより感染します。
    ヘルペスの潜伏期間は10日間ほどで、潜伏期間を経た後に性器の水ぶくれや赤いブツブツができ始めます。

    検査方法と検査ができる時期

    検査方法

    症状がある場合のみ水疱や潰瘍病変の皮膚擦過による抗原検査、採血による抗体検査が可能です。
    ※抗体検査では、陽性の場合でもHSV-1、HSV-2の区別がつかず、性器ヘルペスを診断するのは困難です。
    感染していても症状が出ていないと抗体価が下がり、陰性となることもあるため、症状がある場合に検査を行います。

    検査時期

    感染機会から24時間経過後に検査が可能です。(症状がある場合のみ)
    ※抗体検査の場合は感染機会から1ヶ月以上経過で可能です。

    治療方法・治療後の経過・
    治癒の判定

    治療方法

    抗ヘルペスウイルス薬の内服、軟膏
    ※ヘルペスウイルスを完全に除去する治療法は確立されていないため、症状を抑えることしかできません。

    初期感染の場合:10日間内服

    ※痛みの強い患者さんには、鎮痛剤も併用します。

    再発の場合:5日間内服

    ※再発例は発症してから24時間以内に服用を開始しないと効果が得られません。
    ※重症の場合は専門機関で入院治療が必要な場合がございます。

    治療後の経過・治癒の判定

    ヘルペスウイルスは無治療の場合で、症状が治まるまでに2~4週間かかります。
    根治することは難しく、症状が治まった後もウイルス自体を完全に身体から排除することができません。疲労やストレス、睡眠不足などで免疫力が低下した時に再発しやすいため、日頃の体調管理が重要となります。
    早めに薬を内服することで病変の出現を最小限に抑えることができます。

    予防方法

    ヘルペスウイルスの予防接種はありません。
    ヘルペスによる水泡を発症している場合は性交渉は控えてください。

    バルトレックス内服

    バルトレックスはヘルペスウイルスの増殖を抑える効果があり、1日1錠を約1年間継続して内服することで再発を抑制することができます(抑制療法は自費になります)。

    コンドームの使用

    コンドームの使用で感染リスクを下げられますが、ヘルペスは、肛門、臀部、大腿部にも病変を生じるので、コンドームの使用だけでは完全に予防できないのが現状です。

    不特定の性交渉を行わない

    どの性感染症にも共通することですが、不特定多数の人との性交渉は感染の危険性を高めます。HSV抗体を保有していない女性が、性器ヘルペス陽性の男性との性行為によって感染する割合は約30%と言われています。

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