HIV・エイズHIV

HIV・エイズ

  • HIV・エイズとは
  • 症状と感染部位
  • 放置しておくとどうなる?
  • 感染ルートと潜伏期間
  • 検査方法と検査ができる時期
  • 治療方法・治療後の経過・治癒の判定
  • 予防方法
  • HIV・エイズとは

    エイズは、HIV(Human Immunodeficiency Virus)に感染したことにより引き起こされる感染症です。
    HIVは人間の免疫細胞に感染し増殖します。その結果、免疫細胞が徐々に減っていき、様々な病気を発症するようになります。HIV感染症の方が、「エイズ指標疾患」と言われる病気を発症してしまうと、エイズの発症と診断されます。
    以前は不治の病というイメージがあったエイズですが、現在は医療の進歩により様々な治療薬が開発されたおかげで、体内のHIVの増殖をおさえ、免疫力を維持することが可能になっています。HIVは早期に発見し治療を開始すれば、症状をコントロールしながらエイズの発症を防ぎ、非感染者とほぼ同じだけの寿命を全うすることができるようになってきています。

    症状と感染部位

    HIVの感染部位は全身です。
    HIVは体内のヘルパーTリンパ球(CD4細胞)という白血球などに感染し、免疫力を低下させていきます。
    免疫が減少している結果、数年~10年で健康であれば何ともない菌やウイルスに感染を起こし、様々な病気を発症します。
    感染から数週間以内に、発熱、のどの痛みや倦怠感などのインフルエンザに似た症状が出ることがありますが、いずれも通常は数日から数週間で症状は自然に消えてしまいます。
    その数年後に、リンパ節の腫れ、発熱や下痢を発症し、さらに進行すると肺炎や皮膚病になったり、腫れものができたりします。
    HIV感染後、自覚症状のない時期(無症候期)が数年続き、さらに進行すると、病気とたたかう抵抗力(免疫)が低下し、本来なら自分の力で抑えることのできる病気などを発症するようになってしまいます。
    抵抗力が落ちることで発症する疾患のうち、代表的な23の指標となる疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズ発症と診断されます。

    放置しておくとどうなる?

    HIVの治療をせずに放置していた場合には、特に症状が出ない期間(無性候期)を経て、エイズ発症に至ります。
    治療開始が遅れてしまうと、それだけ日常生活の質の低下や、生命予後の悪化に繋がりますので、発症前の無症候期の間にHIV感染を知ることができれば、最適な時期に治療を始めることが可能です。

    感染ルートと潜伏期間

    HIVは主に3つの経路で感染します。

    1.性行為による感染

    HIVは主に血液や精液、膣分泌液に多く含まれており、あらゆる性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)によるリスクがあります。
    HIVは感染者の血液・精液・膣分泌液から、相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通ってうつります。

    2.血液を介しての感染

    HIVが感染している血液の輸血や、覚せい剤などの回し打ちによる注射器具の共用によって感染します。
    現在、献血された血液は厳重な検査が実施され、最高水準の安全が確保されていますが、HIV感染初期の血液は、検査では陰性となるため、検査をすり抜けて輸血され、輸血によるHIV感染の原因となる危険性はゼロではありません。

    3.母親から赤ちゃんへの母子感染

    母親がHIVに感染している場合、妊娠中や出産時に赤ちゃんに感染することがあります。
    妊娠初期に早期発見できれば、適切な治療をすることで赤ちゃんへの感染リスクは大幅に低下させることができます。
    まず妊娠したら妊婦健診などでHIVの検査を受けましょう。また、母乳にもHIVが多く含まれているため、母乳による感染の例もあります。

    検査方法と検査ができる時期

    検査方法

    抗原抗体迅速検査・抗原抗体検査などを用います。
    即日検査は第4世代という抗原と抗体を調べる検査になります。
    抗原抗体検査陽性の場合はPCR検査を行います。(紹介先の専門機関で、再検査となる場合があります。)

    検査時期

    感染機会から4週間経過してから検査可能です。
    感染の機会から3ヶ月以降の検査で陰性が確認された場合は、確実に感染を否定できます。

    治療方法・治療後の経過
    治癒の判定

    当院では検査のみ実施します。治療に関しては、他の医療機関をご紹介いたします。

    予防方法

    HIVウイルスは血液、精液、膣分泌液、母乳などに多く分泌されますので、それらの体液が粘膜や傷口に直接触れないようにすることが大切です。
    途上国に渡航される場合は、医療器具が汚染されていることがありますので、安心できる医療機関を確認しておきましょう。

    コンドームの使用

    HIV感染を防ぐためには、性行為の始めから終わりまで正しくコンドームを使用することが重要です。
    オーラルセックスの場合も、口の粘膜から感染する可能性があるため、コンドームを使用することが大切です。また、コンドームの破損にも注意してください。

    PrEP(曝露前予防内服)を服用する

    性行為をする前からHIVの薬を内服し、HIV感染のリスクを減らすという予防方法があります。
    処方どおりに服用すると、HIVの予防に非常に効果的で、HIVに感染するリスクを約99%減少させると言われています。性風俗業界で働いている方など、不特定多数の方との性行為の頻度が高い方におすすめしています。

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