トリコモナスTrichomonas

トリコモナス

  • トリコモナスとは
  • 症状と感染部位
  • 放置しておくとどうなる?
  • 感染ルートと潜伏期間
  • 検査方法と検査ができる時期
  • 治療方法・治療後の経過・治癒の判定
  • 予防方法
  • トリコモナスとは

    トリコモナスとは「トリコモナス原虫(Trichomonas vaginalis)」による性感染症で、肉眼では見ることのできないほどのとても小さな微生物が体内に侵入することにより炎症が起こります。
    トリコモナスは男性の場合は前立腺や精のう、尿道に寄生し、女性は膣内や子宮頸管、膀胱や尿道に寄生し炎症を起こす病気です。

    症状と感染部位

    男性の場合

    尿道違和感、痒み、激しい尿道痛、前立腺炎

    精巣睾丸の腫れや痛み

    女性の場合

    尿道排尿痛・違和感・かゆみ

    腟・子宮おりものの増加(泡状の悪臭の強いおりもの)、強い痒み、刺激感

    放置しておくとどうなる?

    トリコモナスは自然治癒しません。抗原虫薬を使用しなければ病原体は死滅せず体内に寄生し続け、治療せずに経過してしまうと、病状は悪化していきます。感染状態が継続すると、不妊や流産の原因となるために適切な治療を実施する事が重要です。

    男性の場合

    前立腺炎や精巣上体炎を引き起こし、男子不妊の原因になります。

    女性の場合

    病原体が卵管や骨盤内にまで達し、不妊症や早産・流産のリスクを高めます。

    感染ルートと潜伏期間

    性行為での感染がほとんどですが、性行為だけでなくタオルや下着、便器や浴槽などを通じて感染することもあり、性交経験のない人やこどもでも感染者が見られることがあります。
    尿道に感染した場合は、排尿時に一緒に膣トリコモナス原虫が流されてしまうので、自宅や学校、商業施設のトイレの便器、銭湯や温泉、サウナなどからも感染するため注意が必要です。
    感染機会から症状が出るまでの潜伏期間は10日間程度で症状が現れたりしますが、自覚症状がないことも多いです。

    検査方法と検査ができる時期

    検査方法

    男性尿
    女性膣ぬぐい液
    ※生理中の方は検査ができないため終わってから検査をします。
    ※トリコモナスの検査は、結果が出るまでに5~6日間程度かかります。

    検査時期

    感染機会から24時間経過後に検査が可能です。その時の検査が陰性の場合も、1ヶ月後に再検査を行うことをおすすめします。

    治療方法・治療後の経過
    治癒の判定

    治療方法

    抗原虫剤の内服
    ※抗原虫剤は、アルコールを分解しにくくなるので、飲酒を控えた方が望ましいです。

    治療後の経過・治癒の判定

    治療の2~4週間後にトリコモナスの消失の確認のため、再検査を必ず受けてください。
    女性の場合は生理の時にトリコモナス原虫が増殖することがあるため、月経後に再度確認が必要です。

    予防方法

    トリコモナスは性行為以外でも感染する可能性があります。
    不特定多数の出入りがある公共のトイレや入浴施設など、体を露出する場面では衛生対策に注意しましょう。

    コンドームの使用

    コンドームにより粘膜接触を回避できるため、性感染症のすべてを予防することはできませんが、コンドームの使用は感染リスクを低下させます。性行為だけでなく、性交類似行為も含む性的接触時にはコンドームを必ず使用することで感染を予防できます。

    基本的な衛生対策を心がける

    公共のトイレを利用する場合は、便座クリーナー等で便座を消毒してから使用するようにしましょう。
    入浴施設やサウナを利用する時は、お湯で座面を流してタオルを敷くなどして、直接性器が触れないように使用することが望ましいです。

    病気の種類

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